ニキビに似たマラセチア毛包炎って?

ニキビがなかなか治らないと、毎日鏡を見るのも嫌になってしまいますよね。でもそのニキビ、本当にただのニキビでしょうか?ニキビにそっくりな症状の、マラセチア毛包炎かもしれません。そのマラセチア毛包炎とは、どんな症状でどうやって治療するのか、詳しく見ていきましょう。

 

マラセチア毛包炎とは

皮膚には常在菌といって、健康な状態でも200種類以上の菌が100万個以上付着しています。この皮膚常在菌の一つに、マラセチア菌というカビの一種の真菌があります。この菌は皮脂をエサに生息していて、増殖しなければ悪さをする菌ではありません。

 

しかし、食生活や生活習慣の乱れなどから皮脂が過剰に分泌されると、増殖します。そして毛穴の中に大量増殖すると、炎症を起こします。これがマラセチア毛包炎です。

 

症状

マラセチア毛包炎は、皮膚科の医師でも間違えるほど、ニキビと症状が似ています。ニキビのように赤くポツポツと膨らみますが、1つ2つではなく、複数が均等に広がってできます。ただ、複数できるニキビもあるので、これだけで判断するのは難しいです。

 

あまりかゆみを伴うことはありませんが、重症化してくるとかゆみや膿が出ることもあります。年齢や性別を問わず、10代から中高年まで幅広い層で発症します。

 

好発部位

特に、汗をかく夏場に発症しやすいです。汗を出す汗腺と皮脂を出す皮脂腺は同じ毛穴にあるため、汗が出やすい夏は、マラセチア菌が好む皮脂も多く分泌されます。マラセチア毛包炎は、背中や胸、肩から二の腕、首、額、こめかみなどの比較的脂っぽい場所に多くできやすいです。

 

頭皮で発症することもあり、発症すると脂漏性脱毛といって髪の毛が抜け落ちることもあります。

 

原因

マラセチア毛包炎の原因は、湿気が多く皮脂の分泌が多い場所でのマラセチア菌の増殖です。増殖したマラセチア菌が毛穴に入り込むだけで、身体は異物とみなし炎症を起こします。

 

また、マラセチア菌は食べた皮脂を分解し、遊離脂肪酸という代謝物質を生み出します。この遊離脂肪酸自体も炎症作用を起こすため、ダブルで炎症を助長することになってしまいます。

 

治療法

マラセチア菌は市販のニキビ治療薬や皮膚科のニキビ治療薬では治らないので、注意が必要です。アクネ菌と違って、抗菌剤を使用しないと殺菌できません。

 

マラセチア毛包炎に対して皮膚科で処方される薬は、抗真菌薬のニゾラールという外用薬が一般的です。塗り薬だけで症状が良くならない場合は、イトラコナゾールという内服薬の抗真菌薬が処方されます。

 

抗真菌薬は市販でも販売されていますが、ニキビとマラセチア毛包炎の見分けはとても難しいため、自己判断で薬を使用すると症状を悪化させるリスクがあります。必ず医師の診断を仰ぎましょう。

 

予防

マラセチア菌を増殖させないためには、皮膚を清潔に保つことが大切です。汗をかいたらすぐにシャワーを浴びましょう。それが難しい場合は、ボディーシートなどで汗を拭き取ることが重要です。マラセチア菌は高温多湿を好む菌なので、通気性の良い肌着を着用するのも効果的です。

 

また、人は寝ている間にもたくさんの汗をかきます。寝具にはたくさんの汗や皮脂が付着しているので、寝具によりマラセチア菌が繁殖してしまう恐れもあります。

 

寝具もしっかり洗濯し、清潔に保ちましょう。女性はファンデーションのパフやブラシにも皮脂や汗が付着するので、メイク道具も清潔に保つようにしましょう。

 

 

ニキビだと思って一生懸命薬を塗っていても治らないのは、ニキビに似た症状のマラセチア毛包炎だからかもしれません。まずは自己判断せず、皮膚科で相談してみましょう。適切な薬を使用すると、理想の肌もすぐに取り戻せるでしょう。