亜鉛が不足するとニキビや肌荒れの原因に

必須ミネラルの一つである亜鉛は、細胞や組織の代謝に欠かすことのできない大切な栄養素です。体内にある、約200種類の酵素が主要成分のため、亜鉛が不足すると、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルや、アトピー性皮膚炎の症状悪化といった悪影響を及ぼします。

 

では、亜鉛の働きと肌に与える影響について、詳しく見ていきましょう。

 

亜鉛とは

亜鉛は人の身体に欠かすことのできない16種の必須ミネラルのうちの一つで、タンパク質の合成や骨の発達などに関わっています。体内に少なくとも常に2gあり、新陳代謝がよく行われる血液や骨、皮膚、髪の毛、肝臓、腎臓などに多く存在しています。男性の場合、前立腺にも多くあります。

 

亜鉛には、主に以下の5つの働きがあります。

 

  • 味覚を正常に保つ
  • 成長を促し、傷の回復を早める
  • 新陳代謝や免疫機能を高める
  • 抜け毛、二日酔いを防ぐ
  • 生殖機能を正常に保つ

 

亜鉛は人の身体にとって重要な成分にも関わらず、体内で生成されません。そのため、バランスの良い食事を心がけたり、サプリメントなどを利用して補ったりする必要があります。ミネラルの中でも亜鉛は特に不足しがちになるため、日頃から意識して摂取することが大切です。

 

亜鉛とニキビの関係

ニキビは毛穴に皮脂や古い角質が詰まり、アクネ菌が異常繁殖することで発生します。その原因となっているほとんどが、新陳代謝=ターンオーバーの乱れです。この乱れを引き起こす理由の一つに、亜鉛の不足があります。

 

そのため、亜鉛を身体に補うと、このターンオーバーの機能を正常に戻し、ニキビや肌荒れを防ぐことができます。また亜鉛には、傷ついた肌細胞の成長や再生を早める働きがあるため、肌トラブルが起きた後や、ケロイド状になったニキビ跡の回復にも力を発揮します。

 

ケロイドは、ニキビによって傷ついた真皮細胞を回復させようと、身体がコラーゲンを過剰につくりすぎるためにできます。亜鉛はこのコラーゲンを分解して、ケロイド状の肌を元通りの皮膚の状態に戻します。

 

亜鉛を多く含む食品

亜鉛は魚介類や肉などの動物性の食品や、豆類やナッツ類の植物性の食品に多く含まれます。しかし植物性でもごまやピーナッツなどの種実類は、1度にとれる量がそれほど多くないため、あまり効率的ではありません。

 

亜鉛を多く含む食べ物はこちらです。すべて100gあたりの含有量です。

 

魚介類
  • 生牡蠣 13.2mg
  • かに缶 4.7mg

 

肉類
  • 豚レバー 6.9mg
  • 牛肉肩ロース 4.6mg

 

ダイエットをして肉や魚を食べる代わりに野菜ばかりの食事を続けたり、スナック菓子を主食にしたりする生活をしていると、亜鉛が不足しがちになります。

 

亜鉛の摂取について

1日に必要とされる亜鉛の摂取量や上限値などは、国で定められています。推奨量は、18歳〜69歳までの男性で10mg、15歳〜69歳までの女性で8mgです。妊婦や授乳婦の場合は、さらに2mg〜3mgほど増えます。

 

亜鉛を過剰に摂取すると、以下のような副作用が起きる恐れがあるので、注意しましょう。

 

  • 頭痛や発熱、嘔吐
  • 倦怠感
  • 腎臓・神経の障害

 

では、亜鉛の摂取において重要なポイントをチェックしましょう。

 

ポイント1. 相性の良い栄養素と一緒に摂取しよう

亜鉛は動物性たんぱく質やビタミンC、乳糖と一緒に摂取すると、吸収率が良くなります。動物性たんぱく質は肉・魚・卵、ビタミンCはレモンやブロッコリー、乳糖は牛乳などが挙げられるので、一緒に摂ることをおすすめします。

 

ポイント2. 相性の悪い栄養素には注意しよう

パンなどの小麦粉製品やインスタント食品に含まれるフィチン酸やポリリン酸、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるシュウ酸は、亜鉛の吸収を妨げます。そのため、一緒に摂取することは控えましょう。

 

また、ソーセージやめん類、炭酸飲料などの添加物であるリン酸塩を過剰に摂取すると、亜鉛が身体に吸収されにくくなるので、注意が必要です。

 

ポイント3. アルコールは控えよう

アルコールを過剰に摂取すると、亜鉛の吸収が落ちやすくなったり、アルコールを分解する働きが鈍くなったりします。飲み過ぎは控えると同時に、アルコール類の好きな人は、亜鉛を特に意識して摂るように心がけましょう。

 

ポイント4. 食物繊維との同時摂取は避けよう

食物繊維には亜鉛などのミネラルを吸着する性質があります。特にさつまいもやワカメなどの穀類や藻類の食物繊維と、一緒に摂るのは避けましょう。

 

 

亜鉛は人が生きていくためだけでなく、ニキビやニキビ跡を治し、健やかな肌をつくるためにも、とても重要な成分です。亜鉛を多く含む食材を、意識的に毎日取り入れるよう心がけましょう。